就職活動のとりあえずのゴールといえば企業から内定をもらうことですよね。内定をもらう時期は就職活動の進行状況によって様々で、早い人では大学4年生の4月に内定をもらって残りの学生生活がエンジョイできる方も見えますが、そもそも内定とはどういう状態のことをいうのでしょうか。
内定には、次のように内々定と正式な内定の2種類があります。
会社から採用内定通知書を受け取ると、会社と内定した学生との間に労働契約(始期付解約権留保付労働契約)が成立したこととみなされます。
※始期付解約権留保付労働契約とは、会社と内定した学生との労働契約の効力が発生する日は会社に入社する4月からで、また、内定した学生が卒業できなかったなどの理由で内定を取り消すことができるという契約のことです。
また、内定期間中(正式に内定してから入社するまでの期間)に、入社前研修、内定者インターンシップや内定者アルバイトに参加するように企業から内定した学生に向けて強制的に義務づけることはできません。
法的には、入社前研修などへの参加を断ってもなんら問題はありませんが、企業への入社後に会社に居づらくなる恐れがあるのでよく考えて行動しましょう。
企業から正式に内定をもらうと就職活動は一段落を迎えますが、正式に内定が決まってから来年の4月に内定を出してもらった企業に入社するまでの間(内定期間中)に、
などへの参加を通じて会社と関わる機会が多くなり、学校と会社の両立で生活が忙しくなりますよね。
入社前研修、内定者インターンシップ、内定者アルバイトは、普通の会社では仕事を早く覚えてもらう為に行っていますが、一部の会社では、内定者の業務能力を探る為に行っていることがあります。
業務能力が低い人物はとどうなるのかというと、内定を辞退させたり内定を取り消すという手続きを行う企業があります。また、企業が用意した研修やインターンシップに参加しないと内定を辞退させたり内定を取り消すという手続きがされることもあるので注意してください。
※法的には内定取り消しはできないことになっています。
内定をもらって一安心したところで内定が取り消されたら今までの頑張りは水の泡です。
内定先の企業がおかしなことを言ってきたら、厚生労働省が運営している公的機関の無料の相談窓口(総合労働相談コーナー、労働基準監督署、ハローワーク)に行って相談してみてください。
内定取り消しとは、内定者の意思に関係なく企業が一方的に内定を取り消すことです。学生が企業から内定をもらった時点で労働契約を結んでいるので、内定取り消しとは解雇と同じようなものになります。
内定の取り消しの理由には、内定者側の理由と企業側の理由があります。
内定者側の理由で内定取り消しが認められる場合は、
などのやむを得ない理由に限ります。
※その他、誓約書に書かれている内定の取り消しの事由に該当した場合など。
会社側の理由では、内定取り消しも解雇も、経営努力してきたが業績が悪化して倒産に追い込まれそう、又は倒産したという限られた理由がある時のみ認められる行為なので、日常的に内定取り消しを行ってはいけません。
また、入社前研修などは内定した学生に仕事に慣れてもらう為に行うものですが、研修に参加させてみたら仕事の能力に乏しい結果が出たので内定を取り消し、研修に参加しなかったら内定を取り消すということを行っている企業もあります。
※仕事の能力が乏しいという理由で内定を取り消すことはできないので、多くの場合は内定した学生に内定を辞退してもらう方向で手続きを進めます。
入社前研修で行ったことは守秘義務があるので、会社で知ったことを誰にも話したらいけないといわれることがありますが、そもそも、守秘義務とは業務をする上で知った秘密を外部に漏らさないことです。守秘義務は会社で働いている従業員が該当し、内定期間中にある学生は入社前研修をしても守秘義務はありません。労働契約の効力が発生するのは就労を始める4月からなので、守秘義務を順守するのは就労を始める4月からが正しいです。
正当な理由がないのに内定が取り消されるということはどう考えてもおかしい行為なので、1人で悩んでおらず厚生労働省が運営している公的機関の無料の相談窓口(総合労働相談コーナー、労働基準監督署、ハローワーク)に行って相談してみてください。
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